Google ”Creatability”/Google(2019年)
Google社が提供するウェブやAIによるアクセス性に優れたオープンソースのプラットフォーム「Creatability」はチャレンジド※1のための実験クリエイティブツール。難聴のクリエイターによる作曲や、盲目のクリエイターが物を描きやすくするツールを揃える同プラットフォームは、各ツールがどのように絵や音楽といったアートを創造していくのか探求する。
カンヌ審査員は、4つの判断基準から本プラットフォームを評定した。コンセプトが明確かどうか、クリエイティブの鋭さ、ターゲットコミュニティやビジネスへの実際の影響力、イノベーションを表現できているかという点だ。さらに、大規模にリーチ・実現可能な点・オープンソースとして提供した点を評価した。「PCが使えないからクリエイティビティの世界から遮断されてしまうといったことは現代によくある。実際にこのカンヌライオンズもPC等ツールへのアクセスがある事が大前提だ。グーグルは、こういった従来のツールへのアクセスがない人のためのツールを再考した点で評価できる。」とR/GA GlobalのチーフデザインオフィサーのRichard Tingは語る。グーグルクリエイティブラボの他、アクセシビリティコミュニティーのクリエイターや支援者が開発に協力した。
※1 「挑戦すべきものを与えられた人々」という意味があり、近年障がいを持っている人を表す言葉として使用されている。