【The Green Vic/”The Green Grill”】(2019年)
ロンドン東部・流行に敏感な地区Shoreditchにホームレスを雇用し廃棄になったパンから作るビールを提供する
世界一エシカルなレストラン「The Green Vic」がポップアップオープンした。
同レストランには、同僚と楽しく食べて呑めば呑むほど社会的企業に貢献可能な、一般市民が気軽に参加できるエシカルな取り組みが満載だ。
「The Green Vic」では、スパークリングワインからトイレットペーパーまで、倫理的で環境に配慮した選択のためにあらゆるものが熱心に検討されている。
例えば可食でグルテンフリーの小麦ストロー、世界中の衛生プロジェクトに利益を寄付する”Who Gives a Crap”の100%再生紙のトイレットペーパー、アフリカの水プロジェクトに寄付する”Brewgooder”、蜂を助ける”Bumble Beer”、精神障害を患う人々によって作られるロンドン唯一のブドウ園”Forty Hall”のワインなど、こうしたエシカルな選択肢はほんの一例に過ぎない。
ロンドンの街にお馴染みのパブに欠かせない誰もが関心を持つ集客のポイントであるビールとフードにもかなりこだわった。
ヨークシャーのビール醸造所から取り寄せた売れ残ったパンやパン粉で作られる”トーストペールエール”はホッピー過ぎない軽くてパリッとした口当たりだ。
通常のラガーよりはるか高額をサプライヤーに支払うが、提供価格はビール1パイント当たり5ポンドと同地区の平均だ。
パブ・フードの典型であるハンバーガー、チップ、ホットドッグはすべてビーガン。
ビーガンと言って遠ざかって行く人もいるだろうがロンドン市内で成功した植物ベースのパブ”The Spread Eagle”を見習った。
極め付けは9人中3人が元ホームレスというスタッフ人選だ。
今まで就職が難しかった人々を平等に雇用した。
徹底された”倫理的な”環境とプロダクトを揃えた同レストランの気になる利益面だが、利益の60~80%が慈善事業に当てられるという。
「The Green Vic」は、何年にも渡ってホスピタリティ分野に携わってきたビジネススクール出身のRandy Rampersad氏によって立ち上げられたベンチャー企業だ。