KFC “Scroll Thru”/KFC Middle East(2018年)

KFC中東はFacebook等SNS内で、メニュー閲覧から注文まで完結できるインタラクティブな“デジタル店舗広告”を制作し、SNS利用率が欧米など他域より比較的高い中東マーケットにおいて効果的かつユニークな手法でアプローチを行った。タップするだけで注文を完了できるゲーム感覚の広告「Scroll Thru」は、ファーストフード店の店構えはそのままに画面下部に表示される商品メニュー部分を横にスクロールすると店員が挨拶をしメニューを魅力的に説明してくれる、という流れだ。

 

2018年のPew Research Centerの報告によると中東におけるソーシャルメディア利用人口の割合は他大陸より比較的高く、ヨルダン・レバノンはSNS利用率が世界トップ2であり、その割合は共に70%超えだ。「私たちはこれまで多くの人の生活に根差してきた。現代の人々はお店に足を運ぶよりソーシャルメディアをスクロールすることにより多くの時間を費やしている。これからも人々の生活の一部であるために、彼らが求める形で商品を提供する必要がある。」と、ヤム・ブランズ社トルコ・パキスタン支部チーフ・マーケティング・オフィサーのOzge Zoralioglu氏は語る。飲食チェーンでは容易ではないオンラインからの直接的な収益化を狙った施策は、中東のみならず海外マーケティングニュースの話題をさらった。